行ってきました」カテゴリーアーカイブ

スーパーカブで行く北海道2(豪華過ぎの食事編)

本間さんの家から町に下って10分。

海沿いのキャンプ場にテントを張ります。

無料。

正式にはキャンプ場ではないようですが、地元の人たちがキャンプしています。

少し遅れて本間さん到着。

「なんか、色々持ってきたんじゃない?」

「そんなことないです」

「そんなことあるような気がするけど。まあ、今日はお任せするよ」

「まずは飲みましょう」

「クラッシック!飲みたかったんだ!北海道来たらこれに限るね。では乾杯!」

「乾杯!改めましてようこそ!」

「美味い!」

「ですね!」

最初に出してくれたのは、義理のお母さんが育てたきゅうりの漬物と、漁師の知り合いが海で釣ってきたマス。

「きゅうり、美味っ!いい味だね。マスも最高!脂に旨味がある」

「まだあるので、足りなかったら言ってください」

「なんか、色々出てきそうだけど」

「大したことないです」

知り合いの漁師さんからつぶ貝とホッケ。

そして鶏の手羽。

「この鶏、さっき見てもらった鶏です」

「え~!あの鶏!めちゃくちゃ美味い!噛めば噛むほど旨味が出る」

「ですよね。これ食べたらスーパーのブロイラーなんて食べられないです」

「ところで、鶏って誰が捌くの?」

「自分も出来ますけど、奥さんが普通にやります」

「すごいね」

しかも、固すぎないように一度圧力鍋で煮てから持ってきてくれました。

それからホッケも、すごい脂が乗っていて美味しかった~。

漁師さんが捕れすぎた時に、ニワトリの餌用に持ってきてくれるそうです。

「一応、餌用でもらっているんですけど、普通に食べられるので自分で干物作って冷凍しておきます」

「それはもったいない。こんなに美味いのに」

「漁師さんも売れなくて困ってるんで」

「これ、うちの店で売るよ。絶対売れるって」

「それは助かると思います。漁師さんに言っておきますよ」

それと、ニワトリの餌はホッケや本間さんの南瓜等を混ぜて「あいつら結構いいもの食ってるんですよ」だとか。

そしてこれ。

本場積丹、最高のウニ!

「まじで!いいの?本当に?これ、めちゃくちゃ高いでしょ」

「うーん、今日はそうでもなかったです」

ウニの値段はその日の相場で決まるようですが、特に今年は大不漁らしく、かなり高いようです。

現地でウニ丼を店で食べたら8000円なんて話も。

「美味っ!甘みあるね~!」

「全部食べてください」

「本当にいいの?嬉しい♪」

たっぷり入っていて、なんか一生分食べた気がしました。

「地酒いきましょうか」

「おっ、いいねえ。辛口大好き」

このお酒、かなり美味しかったです。

「そうだ。ご飯食べます?一応炊いてきたので」

「ご飯まで炊いてきたの?」

どこまでも気が利く男です。

でも、すでに満腹でご飯は無理でした。

「アヒージョ作ります。俺が作ったにんにく、それとじゃが芋も入れます」

「まだ作るの?でも、かなりマメだよね。よく言われない?」

「うーん…、たまに言われます」

「料理、好きだよね」

「まあ、好きですね」

聞くと、料理を学びたくて、東京の居酒屋で何年か働いていたことがあるとか。

「うちの食事は奥さんじゃなくて、毎日俺が作ります」

「そうなんだ。手際がプロみたいだよ」

急に冷えてきました。

「冷えてきたので、温かいもので。俺が作った白菜。それと豚肉を挟んで」

「すごいね。って言うか、もうお腹いっぱいだよ。こんなに食べられないって」

「全然、気にしないでください。残ったのは明日うちで食べるので。

実際、大量の食材を用意してくれて、5人分はありそうで、多くはお持ち帰り。

申し訳ないやら、ありがたいやら。

「焼酎、お湯割りでいいですか?ロック用に氷もありますけど」

「寒くなってきたら、温かいのがいいかな。って言うか、また一升瓶?飲めないでしょ、こんなに」

「明日、持っていきますか?」

「持っていきたい!けど、持っていけない…」

「ですよね」

コンロを出してやかんでお湯を沸かし、それを保温のポットに入れてって、やっぱりマメ。

ちなみに、料理を作っている間、本間さんはほとんど食べていない。

本当に料理人みたい。

「なんか俺、何にもしないで食べてるだけで」

「大丈夫です。その代わり、俺がフレスコさんに行った時は、何もしませんので」

「任せておいて!」

なんと、海で海水を汲んできて塩まで自分で作ってるとか。

「調味料は一通り自分で作ってみたくて」

「素材もいいよね。子供たちも喜ぶでしょ」

「子供たちには正しい食事させてあげたいんで」

「いいお父さんだ」

 

「いや~、本当にごちそうさまでした。全てが美味かった!」

「喜んでもらえてよかったです」

北海道の食材、本間さんの料理、最高でした!

「今日は本当にありがとう。今後ともフレスコの将来のためによろしく」

「こちらこそ、本間家のためによろしくお願いします」

最後にツーショット、そして固い握手も。

「じゃあ、寝ようか。って言うか、ここ片付けないと。これ、大変だぞ」

「大丈夫です。全部やるので、先に寝て下さい」

今日は早起きして、飛行機乗って、遅いカブで200km走って、ちょっと疲れていたせいもあり、お言葉に甘えてすぐに寝てしまいました。

本間さん、ありがとう。

続く

 

スーパーカブで行く北海道1(本間さん訪問編)

数年前から行けるかなあ…と考えていた北海道ツーリング。

今年の四国ツーリングで、格安飛行機+レンタルバイクは使えると感じ、今回もそのパターンを選択。

なんとか4日間の休みが調整できて、その中で楽しめればいいかなと。

格安の飛行機で新千歳空港へ。

空港近くのレンタルバイク屋にキャンプ道具を送らせてもらい、準備万端。

借りるのはホンダスーパーカブ110cc。

本当は四国で使ったハンターカブ125ccがよかったけど、これしか残っていませんでした。

中型以上の排気量は値段が倍になってしまうので、今回はこれで行きましょう。

初日、農家の本間さんを訪れるために積丹半島へ。

途中、北海道らしく牛さんにも遭遇。

快晴ではないけど、羊蹄山に続くじゃが芋畑。

いい景色があるとすぐに止まれるのが小排気量のいいところ。

でも、しばらく走って感じたのは、このバイク遅い…。

もちろんカブに過度なスピードは求めていないけど、上が伸びない。

登り坂ではどんどんスピードが落ちるし、アクセル全開でも車にはガンガン抜かれる。

割りとストレスなく走れた前回の125ccと今回の110ccの差は思ったより大きい。

スーパーカブ、やはりビジネス用の町乗りに適したバイクみたい。

朝、飛行機の時間が早かったので4時半起き。

ほとんど食べていなかったので空腹。

北海道で最初に食べたのは味噌ラーメン。

昔ながらの味噌ラーメンって感じで美味しかったです。

積丹半島。

海がきれい。

本間さん宅着。

出迎えてくれたのは元気いっぱい2人のお子さん。

「おじさんと一緒に写真撮ろうか」

8歳と6歳だったっけ。

大自然の中で伸び伸び育った子どもたち。

「遠くからありがとうございます。すいません、子供たちうるさくて」

「いやいや、元気が一番だよ」

「畑、行きましょうか」

「よろしく」

「車、汚くてすみません」

「いや、全然きれいな方だよ」

「実は掃除したんです」

「そんな、しなくたっていいのに」

「いえ、お客さん乗せるのに」

「どう?今年のミニトマトの出来は」

「出来自体はいいと思います。ただ、一週間くらい遅れてるかな。ずっと天気が悪くて」

「そうなんだ」

出荷はお盆前後くらいを予定しています。

今年も最高に美味しいミニトマト、期待大!です。

「土質は?水はけ良さそうな感じするけど」

「そう見えて、実は粘土質なんです。雨が降ると結構固くなって大変なんです」

「畑はみんな電気柵で囲っています。とにかく獣の被害が半端なくて」

「どんなのがいるの?」

「まず鹿。これは電気柵も超えます。あとはアライグマはひどいですよ。雑食なんでなんでも食べます。それと5年くらい前かな。とうもろこしもやっていたんだけど、熊にほとんどやられて」

「やっぱりいるんだ。熊」

「一度畑で遭遇したこともあって。その年に5頭駆除してもらって、あれからは近所では出ていないけど、怖いですよ熊は」

「だよなあ」

「とにかく獣対策が大変で」

「どこの農家さんも悩んでいるみたいだよ」

「ここは南瓜の畑です」

「かなり広いね。土作りは?」

「基本的には米ぬかと菜種粕です。何がいいのか模索しています」

専門的なことも色々聞いたけど、一番印象に残っているのは「今年で7年目なんですが、毎年1年生の気持ちでやっています」

その気持ち、すごく大切だと思います。

「ここ草だらけですが、その下に牛屋さんに分けてもらった牛糞があります。何年も寝かせて発酵させて混ぜてみたり。でも今年牛屋さんが辞めてしまって。大変なんでしょうね」

「僕の義理のお父さんが養鶏もやっていて」

「へー、ニワトリ飼ってるんだ。玉子?」

「はい、近所で販売しています」

「コココー!」

元気いっぱいのニワトリたち。

「もう一箇所、見せたい場所が」

「行ってみようか」

「義理のお父さんとお母さんが10年くらい前に立てた家です」

「すっごい素敵!」

「木も国産にこだわって作ったみたいです」

「いいね~。素晴らしい!」

ちょうど義理のお母さんとお会いできて「この景色に一目惚れしたんですよ」と話してくれました。

「素晴らしいですね」

本間さんは神奈川出身。

奥さんの地元がこちら積丹半島で、ここで農業を始めたそうです。

「無農薬で始めようと思ったきっかけは?」

「義理のお父さんとお母さんが無農薬で野菜を作っていたのもあります。俺自身は健康のためもあるかな。目標は好きなお酒を一生飲むこと。健康じゃないとお酒飲めないじゃないですか」

「確かに。いい考え方だね」

「今夜は一緒に飲みましょうか」

「そうだよ。そのために来たんだから」

「ですよね」

「ではまた後で。準備したら行きます」

続く

行ってきました八ヶ岳(キャンプ編)

前回の続きはキャンプ編。

前にも何度か利用したことがあり、お気に入りのキャンプ場です。

夕食。

まずお刺身。

本場で食べてみたかった鯉のあらい。

全然臭みがなくてコリコリした歯ごたえのある食感。

鯉、かなり好きになりました。

店から持ってきたサカタさんの野菜つくね。

湯煎で温めます。

これを大葉で巻いて食べるのが実に美味い。

是非お試し頂きたいです。

スーパーで買ってきた手羽中を焼きます。

もちろん塩だけでもいいけど、今回はポン酢。

店にも色んな特徴のあるポン酢がありますが、この料理にはチョーコーさんのかけぽんが一番合います。

水分がなくなるまで煮詰めて照りが出たらOK。

ビールのつまみに最高です!

そして、神戸さんの椎茸。

一人だから少しでよかったんだけど、結構たくさん入れてくれました。

規格外品なので安いです。

こんなには食べられないので、残りはお土産に。

前にお母さんに教えてもらったホイル焼き。

味は塩だけ。

これを焚き火で5分。

美味い!

と言うか、旨い!

相変わらず旨味がすごいですね。

じゅわっと旨味があふれる感じ。

またすぐにでも販売したいけど、夏場は難しくて。

やっぱり秋以降かなあ。

最後に鮭とばブラックペッパー。

おつまみに最高ですよ。

こんな感じでいつものように夜が更けていきます。

 

どうでもいいですが、2日間のお昼。

結構山奥にある国道沿いのお店。

以前、カツ重がかなり美味しかったお店で今回は味噌ラーメン。

麺もスープも美味しかったですね。

トッピングの三つ葉もアクセント。

2日目のお昼、こちらもかなり山奥の国道沿いにある小屋のようなお店。

入れ替わり入店するお客さんは、おじさんからおばさんから、全員が知り合いみたいで、かなりアウェーな雰囲気。

「耳が遠いから!」と言う店主は元気なばあちゃん。

「今日はもう天ぷらとうどんしかできないよ!」と言うので「じゃあそれで」と。

手打ちのうどんは、コシがあるとか弾力があるとかじゃなくて、グルテン食べてます!って感じでかなりの歯ごたえ。

よく噛まないと飲み込めないし、1本がかなり長い。

待っている間、常連さんを見ていると1本ずつ食べてるから何でだろうって思っていたけど、納得。

でも小麦の風味がしっかりして、これはこれでありかな。

超アットホーム的な雰囲気も結構好きです。

猛暑の午後3時。

店に戻り、思わずアイス。

ブルーベリー。

あ~、美味い!

 

行ってきました八ヶ岳(宮嶋くん編)

今年は特にいい野菜を出してくれている宮嶋くん。

「じゃあ見に行くか」

「是非来てください!」

ということで、いつものようにバイクで行ってきました。

途中で群馬の神戸さんの椎茸屋さんに立ち寄ります。

皆さんお出かけで、お嫁さんだけでしたが「あっ、フレスコさん!」と覚えていてくれました。

「今日キャンプするんで」

「今、規格外品しかないんですよ」

「味は?」

「美味しいです!」

「じゃあ、ください!」

「きくらげもやってるんですね」

「夏が旬なんです」

「これも数枚もらおうかな。スタッフのお土産に」

「食感いいですよ。食べてみてください」

「皆さんによろしくお伝え下さい。また秋くらいに注文しますね」

午後、宮嶋くんの畑に到着。

「ありがとうございます。遠いところ」

「いや、半分趣味だから」

「近くの畑案内します。草だらけで恥ずかしいんですけど」

「かぶが大好評だよ」

「自分で言うのもあれですけど、過去最高だと思います」

「ホント美味いよ」

「いつもこうやって食べてるんです。皮だけ剥いて。どうぞ」

「贅沢だね」

「美味い!水分補給にもなりますよ」

「ジューシーだね~。甘いし」

「果物って感じですよね」

かぶの丸かじり、お勧めです。

こちらもすでに品揃えしているリーフレタスも元気に育っています。

シャキシャキで甘みもあって美味しいですね。

「今年初めて作ってみたんです」

すっかり名前忘れてしまいました…。

「ちょっとほろ苦い感じで、でも栄養価が高いみたいです」

「どうやって食べるの?」

「サラダでも炒めてもいいです」

「少しやってみようか。次の荷物にいくつか入れておいてよ」

「ありがとうございます!」

「こっちがオレンジカリフラワーです」

「おっ、いいじゃん!立派だねえ。これも出荷できる?」

「はい。ちょうど始まったばかりです」

「これやる。すぐ送って」

「分かりました。どれくらい入れますか?」

「箱に入るだけ。たくさん」

枝豆も順調。

出荷は7月下旬頃からみたい。

「初めて作るのでよく分からないんですけど」

「うちは枝豆うるさいよ」

「出来たら食べてみてください」

「楽しみ」

「いや~、忙しくて。人がいないんですよ」

「そうなんだ。大変だなあ」

「採用する予定だった人にドタキャンされちゃって。来月一人入るんですけど、それまでが一番忙しいんですけどね」

「無理しないでよ」

「星野さん。今日キャンプですよね。食材用意しておきました。持っていってください」

「こんなに食えないって!一人だし。ありがたいけど」

「ですよね」

「次の荷物に入れておいてよ」

今年で独立して4年目の宮嶋くん。

会いに来てよかった。

安心しました。

「4年目でやっと黒字になりそうです。返済もありますけど」と言ってたけど、これだけ良質な野菜を作れるんだから大丈夫。

実は冬頃「何を作ったらいいでしょうか」と相談があり、色々希望も含めて話した事がありました。

「おかひじきがメインじゃ売上にならないでしょ。あれはスタッフの絹子が大好きだけど、絹子しか買わなかったしなあ」

「そうなんですか。絹子さん好きなんですね。それはそれで嬉しいですけど」

なんて感じで、今年色々チャレンジしたみたいです。

いずれにせよ、今後が楽しみです。

なお、オレンジカリフラワーたくさんと、名前を忘れた紫の野菜は13日(木)入荷します。

かぶは次回14日(金)入荷です。

 

キャンプ編に続く

南会津キャンプツーリング

久々に南会津ツーリング。

晴天!

新緑が気持ちいい~。

平日だったけど、結構ライダーとすれ違いサインを交わしたり。

今回は只見の方まで足を伸ばしました。

キャンプで使う用で湧き水。

夜のおつまみ用にわさび漬け購入。

そして只見のキャンプ場。

ここ、最高でした。

近年行った中でダントツで一番!

まず環境が良いし、きれいに整備されているし、サイトがどこも平ら。

微妙に凸凹の地面のキャンプ場って結構多くて、テントを張るのに適した場所を探し回ったりすることが多いです。

車両乗り入れ可、ゴミは無料で回収してくれるし、トイレもきれい、シャワーも格安で使えます。

この内容で1000円ですから、近ければ毎月行きたいくらい。

もうここだけでいいって感じです。

ちなみに、かなり広いエリアに利用者は僕一人でした。

歌っても踊っても迷惑かける人はいません。

サイトの脇に、ふきやわらびがいっぱい生えていました。

ふき、食べてみたかったかな。

でも、食べるものいっぱいあるんです。

会津と言えば馬のイメージがあったけど、只見の方だとジンギスカンをよく食べるようで、あちこちで羊肉が売られています。

コンビニでも普通に売っていました。

ということで、今日のメインはジンギスカン。

野菜はフレスコから持参。

人参、新玉ねぎ、にんにくの芽。

肉、美味っ!

今回ラムではなくて安いマトンを選んだけど、臭みは感じられず。

もちろん野菜は全部美味しかったけど、飯田さんのにんにくの芽がすごくよかったです。

香りいいし、甘みあるし、持ってきて大正解。

今の時期だけなので、これは食べてほしいですね。

ちなみに、スタッフ絹子は味噌汁の具にするとすごく美味しいとか。

羊肉300g食べて結構お腹いっぱいですが、次はホルモン。

やっぱりフライパンより炭火焼きが美味しい。

つまみが足りないと嫌だなと念の為買ってきたさつま揚げ。

これ、意外と美味しかったです。

でも5枚…、ちょっときつい。

そう言えば、わさび漬け。

味付けがちょっと甘めかな。

会津の日本酒。

辛口、好きです。

念の為店から持ってきたミックスナッツ。

これ、おつまみに最高です。

お腹いっぱいなのにポリポリ。

いつものことですが、一人のキャンプって暇。

でも焚き火でのんびりって時間は幸せだと思います。

お腹いっぱいだし、お酒も飲みすぎないうちに、早めに寝ましょう。

おはようございます。

爽やかな朝。

夜中5度くらいまで下がったみたい。

冬用の装備してきてよかった。

昨日汲んできた湧き水で淹れたコーヒーが美味しい♪

ちなみにフレスコでも人気の但馬屋さんのドリップタイプ。

苦みが好みだし、たっぷり12gが嬉しい。

 

さて、帰りますか。

天気も最高だし、もっとのんびりしたかったけど、午後には店に戻らてくてはいけないシフト。

ちょっと悲しい。

まあ、また次回ですね。

そうそう、自家製手もみ麺の看板につられ入ったラーメン屋。

大当たりでした。

スープも麺もチャーシューも、素晴らしく美味しかったですね。

これで750円だったかな?

次も絶対に行きたいお店。

ごちそうさまでした。

新スイーツの試食などなど

今日は色々あるけど、まず入荷情報から。

早くも新にんにく初入荷。

例年だと千葉の農家さんから始まりますが、今年は新たな取引先の奈良野菜から。

なので例年より数週間早く販売できます。

産地が広がるっていいです。

毎年恒例、ムソーさんの1kg梅干し。

これが大好きなお客様多いですね。

無くなったら終了の数量限定です。

その他、アイス情報。

19日(日)数量限定の栗アイス、季節限定のいちごアイス入荷します。

さて、芋モンブランが大人気の南風さん、郷原社長から新商品のサンプルが送られてきました。

お手紙には「お世話になった皆様へ召し上がって頂きたい一心で作りました。ご笑納頂けましたら幸いです」と書かれていました。

丁寧な方ですね。

一つはシュークリー芋でもう一つは焦がし焼き芋モンブラン。

かなり凝った内容になっているようです。

まずシュークリー芋から。

なんか、すごい…。

美味っ!

まさに商品のネーミング通り。

素晴らしく美味しい!

次に焦がし焼き芋モンブラン。

お~、焼き芋だ!

凝ってますね~。

ただ個人的にはちょっと甘いかな?

いずれにせよ、どちらも素晴らしい商品です。

まだ見積もりも来ていないですが、販売できるようになりましたら改めてご連絡します。

ちなみに、今日のお昼はオムライス。

地主さんのトロトロ玉子とパパヤさんのトマトケチャップ、完璧なまでの組み合わせ。

美味しい♪

加藤さんのご飯に、内山さんの新玉ねぎ、倉敷ハムさんのウインナー。

素材が美味しいって素晴らしい!

 

ここからは興味のある方、どうぞ。

この前の火曜日は久々に日帰りのツーリング。

群馬から栃木へ抜ける山越えルート。

天気がいいから休憩も楽しい。

写真の中央、湧き水です。

青空と白樺。

新緑、好きです。

ここのところ、ずっと火曜日が雨だったので、久々のツーリング楽しめました。

そうそう、山道を走っていると、鹿の群れがあちこちに。

増えすぎちゃってるんですね、日本全国で。

林業や農業にものすごい被害が出ているし、色々課題もあるけど、日本人はもっと鹿を食べた方がいいと思います。

鹿、美味しいですからね。

バイク乗りにとって今の時期が温泉に一番いい季節。

夏は暑すぎて入ろうとも思わないし、冬は温まった後の寒さで湯冷めするし。

あとは着るものがモコモコ過ぎて、脱いだり着たりするのも面倒だったり。

少し涼しい山や高原を走って、少し冷えた体と温めるこの季節の温泉、最高です。

梅雨に入る前に、またどこか走りに行きたいかな。

 

 

浜野さんのお庭キャンプ場で

栃木、無料のキャンプ場。

と言うのは、浜野さんのお庭でキャンプです。

参加者、僕の友人の築島さん、いつもの小野さん、スタッフ絹子と僕。

浜野さんが古い家の隣に新しく建てた家。

「いいですね~」

「素敵♪」

「あとで中見せて下さい」

「いいですよ~。まずは食べましょう」

浜野さんの作ったわらびのお浸し。

鰹節とお醤油でシンプルに。

うん、美味しい♪

そして店で味付けしてきたホルモンは炭火で。

焼きの担当はいつもの小野さん。

「ビールに合いますね」

「うん、美味い!」

店で煮込んできた豚のブロック。

バーベキュー風の味付けでこちらもビールに合う!

僕の母親に頼んで漬けてもらったぬか漬け。

人参、かぶ、ズッキーニ、セロリ、大根、野菜は全てフレスコのものを使用。

フレスコが誇るお野菜だけに美味しい!

あと、母親のぬか漬けは美味しいです。

先日初入荷した桐島さんのそら豆も炭火焼きで。

これも美味しかったですね。

風味と新物ならではの柔らかさ。

内山さんの新玉ねぎもアルミホイルで巻いて炭火でじっくり。

「すっごい甘いじゃん!」

「トロトロですね」

「甘~い♪」

最高の食べ方です。

旅の話とか農業の話とか、盛り上がります。

 

風が強くなってきたのと、少し寒くなってきたので、家の中に移動。

おしゃれで素敵なお家♪

「温か~い♪」

「なんか別荘に来たみたいになっちゃいましたね」

「いいですね」

食べ物の続きは、ハマヤさんの鰹のわら焼き。

もちろん塩わさびで。

「鰹、美味い!」

「塩もいい塩でしょ」

「おっ、分かるんだ」

キッチン付きなので、もう一品作りますか。

斉藤さんの小松菜とエムプランさんのコリンギを浜野さんのにんにくで炒めます。

味付けはシンプルに塩と醤油を少々。

大きく育った小松菜ですが、シャキシャキしてすごく美味しいし、コリンギもいいですね。

あっという間に完食。

飲んで食べて、その後も色々と盛り上がり…。

深夜なので寝ますか。

皆さん、お疲れ様でした。

「おはようございます」

「昨夜は楽しかったですね」

「またいつかやりましょう」

週末しか休めない築島さんに合わせてシフト調整しましたが、土日は結構忙しくてタイトなスケジュールでした。

可能なら浜野さんの畑も見たかったんですが、時間はなかったので、小野さんにお願いして視察してきてもらいました。

改めてレポートしてもらう予定です。

 

浜野さんの野菜情報。

浜野さんの野菜、新たに水菜とふきが少しですが入荷しました。

 

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語4

朝、6時起床。

ピーピー、チュンチュン、ホーホケキョ。

鳥の声が目覚まし時計。

山に響き心地よい。

「では行きます」

「機会があればまた来て下さい。正ちゃんによろしく」

「了解です。ありがとうございました」

 

昨年の展示会でお会いして、美味しい野菜を送ってくれる。

ベテランの桐島さん。

「おはようございます!」

「どうぞ」

「お世話になります」

ちょうど出荷作業の最中。

「新玉ねぎです」

「こぶ高菜」

「へー、初めて聞いた。美味しそうですね」

「こぶが特徴で。美味しいですよ」

「畑、近くなので案内します」

「よろしくお願いします」

「畑はこのあたり一箇所にまとめています。散らばっていると効率が悪いんで」

多品目を少しずつ入れ替えながら栽培するのが桐島さんのやり方。

「色んな方法があるけど、私にはこれがいいかな」

「そろそろ植え替えで、忙しくなります」

「これはにんにく」

「にんにく?」

「この辺は葉っぱを食べる習慣があるんです」

「これはこのまま放っておくとにんにくできるんですか?」

「もちろん。ただ品種は違って、これは葉を食べる品種です」

かじってみると、かなりにんにくの香り。

甘みも感じるし、これは美味しい。

「ここがマスタードです。菜の花、これは栽培は楽なんですよ。放っておけば育つ。ただ、それからが大変なんです。種を採って加工品にするまでが」

「あのマスタードは美味しいですね。でも本当に手間暇かかりそう」

「私が品種改良したんです。基本的に野菜の種は取りますので」

「自家採種ですか。なかなかできないですよね」

「今度、和辛子もやってみます」

「それは楽しみです」

「どうなんでしょうか。今後の有機農業は」

「この辺は有機やってる人が多くて、かなりの野菜が出来ています。もしかしたら需要より供給の方が多いかも知れません」

「それは素晴らしい。でも全国的にはどうなんでしょうか。なかなか広がらない印象はありますが」

「ここにきて国が力を入れ始めているので、少しずつは変わっていくんじゃないかな。新規で就農する人も増えるだろうし」

「でも辞めてしまう人も多いと聞きます」

「そうなんです。一つはお金。お金が尽きて辞めてしまう。そこは助成してやるべきだと思います。あとは技術。若い人は技術がない。だから私は若い人を育てたいと思っているんです。クワも使えないで農業している人もいるんです」

「そうなんですか。そう言えば、展示会の時に一緒にいた女性の方は?」

「あの娘はちょうど1週間前に独立したんです。少し離れたところで農家やってますよ。元々東京出身で。うちに2年いたかな。独立した時、クワをプレゼントしました」

「そうですか。よろしく言って下さい。いい野菜が出来たらうちでもやりますよ」

「それは助かります。若い人は売り先なんですよ。そこを見つけるまでが大変」

「うちも若い農家さんは応援したいと思っています」

「にんにく、持っていってください。飛行機ですよね。匂い出ないようにしっかり巻いておきます」

「ありがとうございます。楽しみ」

「私が農業を始めたのは30数年前ですが、桐島畑としてやり始めたのは2011年で。その時の看板です」

「ずいぶん長くされているんですね。大ベテランですね。そう言えばハマヤさんのところの農家さんも教えているみたいですね」

「たまに見に行ってますよ。あそこはこれから伸びるんじゃないかな」

「桐島さん、ありがとうございました。会えてよかったです」

「こちらこそ。今後ともよろしくお願いします」

昨年の展示会で出会った時に感じた通り、素晴らしい生産者さんだった。

いい意味で対照的。

貝原さんが期待の星なら、桐島さんはいぶし銀。

皆、輝くものを持っている。

改めて出会いに感謝。

 

目的だった3箇所の生産者さん訪問を無事終え、あとは自分の時間。

と言っても、昼過ぎには松山に戻らなくてはいけない。

予想通りだけど、結構キツキツのスケジュール。

国道を外れ、山道を行く。

見たかった沈下橋。

この辺では普通に見られる橋で、地元の人は日常的にに使っているそう。

でも、ちょっと怖い。

黄色いカブと清流四万十川。

黄色いカブと沈下橋。

最高!

四国としまなみ。

前半は天気が悪かったけど、すごく充実した3日間。

皆さんに会えて本当によかった。

カブで走れて本当に楽しかった。

仕事兼バイク旅、今の僕には一番かな。

また次の機会に…。

 

終わり

 

 

125ccのカブの感想。

町中はもちろん、郊外でも法定速度+αで走るには十分だった。

長い登り坂や山道ではやや苦しい場面もあったけど、ギアを落とせばそれなりにがんばってくれる。

ホンダが誇る名車カブ、納得。

あと、小さいってすごくいい。

ゆっくり走っているから見える景色もある。

小回りが効くし、すぐ止まれるし、普段重くて大きいバイクに乗ってるから余計に感じる。

今回の走行距離522km、ガソリン9L。

燃費、計算してびっくりの58km/L!

山道が多くて、結構エンジン回して走っていたのにこの燃費。

カブ、すげー!

 

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語3

今日は300キロ走らなくてはいけない予定。

朝6時起床。

出発前にお寺に寄ってみたけど、本堂はまだ閉まっていて、門まで。

島のお寺。

雰囲気はすごくいいけど、今日も雨。

国産レモン発祥の地の碑。

遠くに橋。

せっかくだからと展望台へ。

瀬戸内の島々。

晴れていたら絶景だろうなあ。

今治から愛媛に戻り高知へ向かう。

相変わらず雨。

冷え切った体。

寒い…。

愛媛だけど讃岐うどんの店があったので思わず入店。

コシのある麺、だしの効いた澄んだスープ、美味い。

無料でトッピングするわかめとネギも美味しい。

うどんは中盛りにしてかなりのボリュームだし、天ぷら付けても600円くらいだったから安い。

それに温かくて、今はそれが何より体に嬉しい。

中国山地を超え、高知県に入ると一気に天気回復。

「青空だよ~」

川沿いを走り南下。

やっと気分も乗ってくる。

が、今度はすごい強風。

軽量なバイクが風に煽られかなり気を使う。

そして…。

太平洋~!

来たぜよ、桂浜!

会いたかったぜよ!坂本龍馬!

龍馬像はかなり高くて、右は期間限定で像の真横で見られる簡易的な建物。

必要か?これ。

上るの有料だし。

ちょっと邪魔。

ちなみに、ここ桂浜に来たのは2回目で、最初は19歳の時。

あれから…。

うーん…、月日が流れるのは早い。

 

さて、鰹のわら焼きでお世話になっているハマヤさん。

桂浜のすぐ近くにある会社。

「ようこそ」

「いらっしゃいませ」

出迎えてくれたのは伊与木さんと弘瀬さん。

明るいお二人。

雑談を交え商談。

一応お仕事なんで。

「写真撮ってもいいですか?仕事してる証拠を」

「どうぞ、どうぞ」

今後の商品開発等で色々お話ができ、一定の成果。

ハマヤさんでは農産物にも力を入れていて、四万十を中心にした有機野菜の農家さんを集め業務拡大を図っているところ。

昨年の展示会で頂いたお野菜の感想や希望などもお伝え。

僕らからするとまだの部分もあるけど、今後に期待したいところ。

 

そして、今回の目的の一つ、鰹のわら焼きを見ること。

「どうぞこちらです」

職人さんが切った鰹を乗せる。

わらに火を付ける。

一気に燃え上がる炎に鰹を焚べて燻す。

3面あってその都度その作業を繰り返す。

その後、水で余計な煤を洗い落とし、水分を取り除いたあと冷凍。

こうしてあの美味しい鰹のわら焼きができるのだが、わらにもこだわりあり。

「四国産?」

「いえ、四万十産です」

「こだわってますね」

「わらは米農家さんに無理にお願いして分けてもらっています。年間のわら代もバカにならないです。同業者では中国産を使っているところもあるけど、わらによって風味も違ってくるんです。それに龍馬タタキですから」

「なるほど」

そうそう、わら焼きの作業は朝から午前にほぼ終わってしまうそうで、この日は僕のために特別に残ってくれたとか。

ありがとうございました。

本当に貴重なものを見せていただき、貴重な話もできて、本当に良かった。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

「そういえば、次は桐島さんのところですか?」

「そうです。今日四万十の方に移動して明日。桐島さん、ご存知ですか?」

「うちの農家さんの指導をお願いしているのが桐島さんです」

「え~!つながってるんですね。びっくり」

「本当にいい人で、それが顔にも出てますよね」

「そう思います」

桐島さんに会うのが楽しみ。

 

四万十へ向けて出発。

途中、ハマヤさんが運営するスーパーで買い出し。

四万十川沿いを走る。

今日の宿、ライダーズイン。

バイク乗りのための宿。

簡易的な室内だが、一部屋ずつ入口にバイクが止められる。

ここも若い頃一度泊まったことがある。

ちなみに、桐島さん宅まで数分の場所。

今日の宿泊者は僕一人。

ということで、宿のオーナーさんと2人で飲むことになった。

実はハマヤさんから「夜食べて下さい」とお土産にもらってきた鰹のタタキと猪のタタキ龍馬ジビエ。

「頂いてきたので一緒に食べましょう」

「いいですね。いっぱいやりますか」

オーナーさんが切ってくれました。

一番美味しい鰹のたたきは塩わさびが最高。

結構豪快に切ってくれた猪のわら焼き。

オーナーさん提供のお野菜各種。

「全部この辺の農家が無農薬で栽培したものです」

「おっ、こだわりあるんですね」

「この辺は有機農家が多いし、知り合いも多いんですよ」

「この近くにお住まいで?近くの桐島さんってご存知です?」

「そこの農家さんの?ああ、正ちゃんでしょ。友だちですよ」

「そうなんですか!明日会うんですよ」

オーナーさん、有機農業や無添加食品にも詳しくて、当然話が盛り上がる。

「農産物について、こう思うんですよ」

「ですね。業界の将来を考えると僕の考えは」

「なるほど。確かにそれはある」

「まあ、この仕事も理解してもらうのが大変ですよ」

今日のお酒、僕が買ってきた土佐の地酒。

オーナーさん提供の栗の焼酎。

「栗の焼酎とは珍しいですね。初めてです」

「焼酎はこれに決めています。美味しいんですよ。まあ、ロックでどうぞ」

栗の味がするわけじゃないけど、香りもよくてなかなかの美酒。

美味しい。

「やけに豪華な食事になっちゃいましたね」

「どれも美味しいですよ」

飲みながら話したことを記憶している限りで並べると、宿の運営、旅人との出会い、鮎釣りの極意、サクラマスの生態、等々。

(それぞれ面白い話なので書きたいけど長くなるので割愛)

人と話していて楽しいのはイーブン、つまり5対5で話せる場合。

一方的に話す人がいるけど、それは聞いているだけで疲れる。

今日は楽しかったな。

色々聞けて、色々話せて。

電電公社で督促係をやっていたというオーナーさん。

「自分は退職組だけど、こうしてお客さんと話すのが楽しいんですよ。全国から色んな人が来て話してくれる。宿やってると遠くに行けないけど、こうして話して、色々行った気持ちにもなれるし」

「いいですね」

最後は「えっ、独身なの?なんで?」

「なんでって、まあ、よく聞かれるけど、なんというか…、タイミングとかですかね」

「一度は結婚した方がいいですよ。絶対に」

「まあ、そうですねえ。なかなかね」

「誰かいないの?バツイチでもいいじゃないですか。自分もバツイチなんで」

「そういう問題でもない気が…」

なんて話をしていると「あれ、もう11時だ。どうします?」

「えっ!もうこんな時間!寝ましょう。明日早いんで」

「そうですか。明日見送りしますんで」

最後に記念写真ね。

楽しい時間をありがとうございました。

 

そう言えば、朝から300キロ走って、ちょっと疲れたかな。

でも楽しい一日。

明日、早くも最終日。

 

続く

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語2

「こんにちは!」

「はじめまして」

今回会う最初の生産者さんは広島高根島で柑橘を栽培する貝原さん。

昨年からのお付き合いだが、信頼の置ける生産者と見込んで、一度会ってみたかった。

「汚い軽トラですみません。島をご案内します」

「汚い軽トラは慣れてるから。よろしく」

橋を渡り隣の生口島から高根島へ。

「僕が生まれた時にはもうこの橋はできていました」

時期的に木になっている柑橘の収穫はほぼ終わり、島中に点在する畑を見せてもらうことに。

広さにして東京ドームの半分の畑に1500本位の木々があるそう。

「従業員は?」

「僕一人です」

「一人!?それって大変でしょ!」

「大変ですね。あとは奥さんが販売の方を手伝ってくれます。もう奥さん無しではダメです。別れられないですよ」

「最初は、いいものを作れば売れると思っていたけど、全然。泣く泣く廃棄したり」

「結局売り先なんだよね。特に若い農家さんは」

「農協とかにみかん卸しても、1箱150円とかなんです。それじゃ農家もやる気が起きないですよ。だから本当に美味しいものを作って自分で売っていきたいです」

「土作りは?」

「特にやっていません。ここは元の土がいいんです。島でも農薬や除草剤を使っている農家さんもいて、そういうみかんは味が薄いですよね。土もダメにするし。それが海に注がれて汚してしまうんです」

小さい島だけど、場所によって水はけや日当たりや気温が異なり、それに合わせてみかんやレモンなど適地を考え、木を植えているそう。

「ヤギ飼ってるんだ」

「あっ、近づかない方がいいですよ。そいつ凶暴なんで」

元々は馬が好きで、畜産の学校に進んだとか。

その後、ワーキングホリデーでオーストラリアに2年間農業の仕事、帰国後造船の仕事を2年、その後に自分で農業を始めたそう。

この島の産業は農業、観光、造船だとか。

「その先が呉です」

呉と言えば戦艦大和を作った場所。

「なんでこの辺は造船が盛んなの?」

「海が静かで波がないからだと思います」

「なるほどね~」

「ところで、ヤギ飼ってるけど、好きな馬は飼わないの?」

「島に獣医がいないんです。ヤギは勝手に育つけど、馬は診てもらわないとダメなんです」

「そうなんだ」

「あそこの土が出ているところ、全部猪が掘り返した場所です。もう猪の被害がひどくて」

「そんなにいるの?」

「最初は山の上だけだったのに、下の方に降りてきて、柑橘を食べてしまって」

「無農薬の美味しい作物だけ食べるってパターンでしょ」

「そうなんです」

「どこの農家さんも一緒だね」

「穀物を食べている猪より、柑橘を食べている猪の方が臭みがなくて美味しんですよ。僕も畑で罠を仕掛けて獲った猪をさばいて食べるんですけど、めちゃくちゃ美味いですよ」

「そんなに美味いんだ」

「特に背中のたてがみのあたりが美味しくて、奥さんも大好きです。誕生日には猪が食べたいとか言うし」

「ほう。それは食べてみたいなあ。今度穫れたら送ってよ」

「大丈夫なんですかね、許可とか。猪をさばく許可は持ってますが」

「その辺はよく分からないけど。俺たちが食べるんだからいいんじゃない?」

「ここの畑は僕が一番好きなところで。晴れてると海がきれいですよ。虹色になったり」

「晴れてる日に来たかったね」

「奥さんにプロポーズしたのもここです」

「そうかあ。それじゃあ記念の場所で記念写真撮ろうか」

「はい」

「来て良かった。今後ともよろしく」

「こちらこそよろしくお願いします」

「そうそう、ジュースもめちゃくちゃ美味しかったよ。好評だったけど無くなるの早かったね」

「来年は量を増やします」

「来年はうちでフレスコオリジナルラベル作ろうかな」

「いいですね」

「また楽しみにしているよ」

「これ、お土産にどうぞ」

「嬉しい♪ありがとう」

貝原さん、今年で6年目でまだ若いけど考え方もしっかりしていて、将来有望な農家さん。

会いに来て良かった。

町に戻ってうろうろしていると、柑橘があちこちで売られている。

自動販売機でも売られている。

さすが柑橘の島だ。

 

夜は一人で飲みに行く。

貝原さんも誘ったけど「今日は島の消防団の集まりがあって」

「それは残念」

「そんな集まりばっかりですよ。島だから仕方ないけど、大変な役回りばかり任されて。農家が暇って間違った感覚があるみたいで」

「どこもそうみたいだね」

結局、お好み焼き屋へ。

広島風を食べてみたかったのもあるけど、やっている店がここしかない。

居酒屋兼酒屋で、お酒はお店で販売しているそのままの値段。

安くていい。

魚の天ぷらって書いてあったから頼んだら、かなりイメージと違った。

素揚げ?

美味しかったけど。

家族経営のようで、お母さんと息子さん、お父さんはお皿の片付け。

息子さんはがんばっていたけど、極度の口下手って感じ。

それでも最近多いという外国人のお客さんにも、がんばって接客していた。

圧巻だったのはお母さんの接客。

常連の方らしい服とお化粧かなり派手な74歳女性「この店、私の故郷みたいよ!ね~、そう思うでしょ!」ビールの大瓶2本と焼酎飲んで酔っ払ったおばさまを丁重に見送り。

サイクリストっぽい高齢者の集団「さっき電話しただろ。席は?」「こっちは豚天でそっちは海鮮だって。全部で8人。なんで10枚なんだよ」と注文もよく分からない人たちにも落ち着いて笑顔で的確に処理。

外国人にも一言二言の英語で上手に対応。

忙しい中での電話対応もスムーズ。

時折僕にも話しかけてくれたり。

なんか高級料亭の気が利くベテランの女将さんみたい。

(行ったことないから分からないけど)

表情だけの笑顔ではなく心からの笑顔を感じたし、誰もが心地よく食べて飲める。

ちなみに息子さんは5人組の外国人相手に「あ~、ノーミート。え~と、オクトパス!」とがんばっていた。

そんな様子を見ながら飲んで、ちょっと楽しかった。

思わず帰りに「お母さん、接客素晴らしいですね」と声をかける。

「まあ、そんな風に褒めてもらって」

「僕も接客やってるんで見習いたいです」

「もう70過ぎているんですよ。今日は騒がしくてごめんなさいね」

「いや、すごく楽しかったですよ」

「気を付けて帰ってくださいね」

「ごちそうさまです」

宿に戻って地元産のレモンチューハイ。

思えば、朝は5時起きで、成田まで行って、飛行機に乗って、雨の中バイクで走って、かなり忙しいスケジュールだった。

一気に眠気。

22時就寝。

 

続く