今日の竹の子掘り

本日の竹の子掘り、絹子も参加です。

斉藤さんの畑に着くと、小野さんがすでに畑仕事をしていました。

「すご~い!雑草がない!」

「がんばってますから」

今まで雑草だらけの畑しか見たことがなかった斉藤さんの畑。

週に2回ほど通っているという小野さんの努力ですね。

「気温が上がって野菜の成長が早いですよ」

すっかり従業員みたいです。

現在成長中なのが、じゃが芋、玉ねぎ、ズッキーニ、サニーレタス、小松菜、ブロッコリー、これからトマトやきゅうりも植えるそうで、今年の斉藤さんは気合い入っています。

夏に向けて楽しみ。

本当は小野さんにも竹の子掘りも手伝ってほしかったんですが「やることあるだろ!」と斉藤さんに言われるみたいで…。

という訳で、我々2人で竹の子掘り。

簡単に掘っているように見えますが、固い根っこが土の表面まで張り出しているので、場所によっては1本掘るのにかなり時間がかかります。

今日も気温が高かったこともあり、汗だくです。

今日は2時間半の作業。

「計ってみろ」

「はい」

「この時期になっても軟らかいし美味いよな」

「はい。すごく美味しいです」

本日の収穫、先週より多い65キロでした。

小野さんの方は、いんげんの種まき。

「もっと幅!」

「えっ?狭くするんですか?」

「そうじゃないだろ!幅だよ!」

「えっ?」

いつもこんな感じで怒鳴られているようで。

ちなみに小野さん、率先してあくまでも自主的に畑に行っています。

この前の飲み会で言っていたけど「父親みたいな存在ですかね」と。

たまに「あのオヤジは」とか言ってるけど、なんだかんだいい関係みたいです。

がんばっている小野さんに僕らが掘った竹の子プレゼント。

こんなにでかいの食えんのか?って感じですが、斉藤さんのは大丈夫。

美味しいですよ。

掘り立て、食べて下さいね。

 

入荷情報。

毎年大好評の内山さんの新玉ねぎは5月2日(木)入荷予定です。

今よりかなり安く販売できます。

赤松さんの河内晩柑と浜野さんのサニーレタスで

まず斉藤さんの竹の子情報。

次回の収穫は26日(金)の予定です。

どれだけ掘れるかは行ってみてから。

いずれにせよ、そろそろ終盤ですので、お早めにどうぞ。

赤松さんの河内晩柑、満を持して入荷。

と言うのは、初回の赤松さんの甘夏が酸っぱかったので、河内晩柑も出荷が始まってから少し間を空けて注文しました。

予想通り、適度に酸味が抜けていい感じです。

果汁たっぷり、今年も美味しいです。

暑い日にはピッタリです。

浜野さんのサニーレタスが入荷したので、サンドを作ってみました。

パンのみ外部購入で他は全てフレスコの素材。

地主さんの玉子、石崎さんのミニトマト、味付けはマヨネーズ。

すごく美味しい♪

サニーレタスはソフトだけど食感もよく、クセもなくていいです。

こちらは冷凍して取っておいたジローさんのウインナー。

味付けはパパヤさんのケチャップ。

めちゃ美味い!

でもウインナーの存在感がありすぎて、普通のパンだと負けちゃいますね。

ケチャップはパパヤさんに限ります。

浜野さんのハバネロペーストをかけると美味しさ更にアップ!

ハバネロ、少なくなってきたのでそろそろ新しいのを下ろさないとかな。

浜野さんのサニーレタスは初回少なめですが、これから増えてくると思います。

 

 

四国と沖縄の反省会?

数日前ですが、絹子、沖縄一人旅から帰ってきました。

僕が四国に行った翌週です。

かなり充実した旅だったようで、詳細は来月号のフレスコ便りで?

沖縄のお土産色々。

かわいいシーサー。

これは店に飾りましょう。

 

と言うわけで、四国旅と沖縄旅の反省会と称してプチ飲み会。

いつもの小野さんとは、今後の計画が議題。

今年の取り組み、あと夏に向けての具体的な話も。

お料理は沖縄と高知を主にイメージしました。

新玉ねぎ入りチャンプルー。

沖縄のわしたポーク、椿き家さんの堅もめん、地主さんの玉子。

ダシにも鰹を効かせ、カネサさんのかつお節を乗せました。

ポークも豆腐も玉子も美味しくて、全部の素材が主役って感じで大好評でした。

新玉ねぎも甘くて入れて良かったです。

ハマヤさんのわら焼きカツオ。

四万十産のわらにこだわったあれです。

これは塩わさびがお勧め。

最高、美味い!

同じくハマヤさんの龍馬ジビエ。

猪です。

ハマヤさんから「桐島さんのマスタードが合うんです」と聞いていたので試してみました。

確かに合う!

こちらは母親に漬けてもらった杉浦さんのセロリのぬか漬け。

これ、箸休めに最高です。

沖縄産の米にこだわった泡盛。

いい味、いい香り♪

お土産から、にんにくがかなり効いた島ピーナッツ。

ビールにも泡盛にも合います。

ついでに昨年僕が漬けた梅酒。

まだ若いかも?って思っていたけど、かなりエキスが出ていて美味しくなっていました。

熊本から取り寄せた米焼酎もよかったみたい。

充実した楽しくて美味しい反省会。

定休日の火曜日だったので18時ごろから始めたのに、気づくと12時近くでした。

またやりましょう。

 

斉藤さんの竹の子豊作!

今シーズン4回目かな?

斉藤さんの竹の子掘り。

今日は出てましたね~。

しかも先週より柔らかい土のところに生えてきているので掘りやすかったです。

でも汗びっしょり。

どんどん掘れます。

とてもじゃないけど、掘りきれない。

たくさん掘っても、そんなには売れない。

でも掘らないと来週には竹になってるだろうなあ。

葛藤…。

「急に出てきたよな」

「まだまだありますよ」

「先週より安くしてやるからな」

「ありがとうございます」

「これなんか立派だよな」

「絶対美味しいですよね」

斉藤さんの竹の子食べると改めて感じる美味しさ。

柔らかいし甘みも風味もある。

竹の子にも品種があって、斉藤さんのは数十年前にわざわざ京都まで行って仕入れたものを植えたそうです。

本日の収穫、60kg以上!

豊作セールです!

宇野さんのお話会と小森さんのぶどうジュース500

「15周年なんで、久々にどうですか?」

「いいねえ。やろうか」

約1年半ぶり、宇野さんのお話会開催です!

4月27日(土)14時からです。

どこかで店番のバイトをしている宇野さん、休みが少なくてやっと調整がつきました。

テーマは「俺におまかせでいい?」ってことでした。

宇野さんのお話を聞きたい方、ただ会いたい方、どうぞお越しください。

小森さんのぶどうジュースが売り切れてしまったので注文。

「それが1リットルが無くなってしまって。500mlならあるんですけど」

「じゃあ、500で」

「ラベルは貼ってないので、そちらでお願いします」

「その方が助かる」

が…。

貼ってあるじゃん。

「どうする?」

「このシール剥がしにくいんですよね」

「でも張り替えたほうが売れるよな」

「やりますよ。私が」

うっちー、必死のラベル剥がし、とラベル張り。

細い瓶なので、小さいラベルを新たに作って貼りました。

もちろん味は1リットルと変わらず抜群に美味しいです。

 

斉藤さんの竹の子、次回の入荷は明日20日(土)を予定しています。

どれだけ掘れるかは明日次第。

斉藤さんの竹の子で作った竹の子ご飯。

やっぱり美味しいです♪

 

 

太もずく試食他

まず昨日の話ですが、珍しくスタッフ二人が休みだったので、僕一人体制でした。

そんな時悩むのがお昼。

簡単にラーメンとかで済ますことが多いけど、食べている最中にお客さんが来られると麺が伸びてしまう。

なので、サンプルのふりかけ食べ比べを兼ねて3色ご飯を作っておきました。

これならいつでも食べられる。

それと、まだ試食していなかった新商品の沖縄太もずく。

同じ沖縄でもいつも販売しているのと違う印象。

もずくのお吸い物にして食べました。

ぬめりを感じる食味で、これはこれで美味しいです。

でも、太もずくってほど太くはないかな。

しばらくは併売してみます。

ちなみに、いつもの太もずくの新物の入荷が5月になります。

 

そして今日、化粧品の話です。

先日化粧品のサンプルをもらっていたので試してみました

化粧水と乳液とスキンケアクリームの3種。

何がどうなのか全然分からないので、うっちーに教えてもらいながら順番に塗っていきます。

最初はバカ殿みたいに白くなってどうしようと思ったけど、徐々に馴染んできました。

うっちー曰く「結構伸びますね」と。

正直なところ、日頃化粧をする習慣がなく、スキンケアには縁が無いのでよく分かりません。

かなりナチュラルな化粧品で、一つの特徴は水で落とせるそうです。

いずれにせよ、女性は大変ですね。

塗る前に写真を撮っておけばよかったですが、撮り忘れたので洗った後の写真。

「やっぱり少し違いますね」とうっちー。

「そう?」

商品の詳しい情報をもう少し勉強してから品揃えを検討します。

ちなみに、事前に絹子とうっちーに使ってもらいましたが「結構いいんじゃない?」「割りといいと思います」との感想でした。

店の話とは全然関係ないですが、若い頃毎月買っていたバイク雑誌。

捨てるに捨てられなくてずっと置きっぱなしでした。

先日、高知のライダー向けの宿に泊まった時、オーナーさんとそんな話題になり「いらないなら欲しいです」とのこと。

「かなりの古本ですが、それでよければ助かります」

「着払いでいいので、お願いします」

という訳で発送の準備。

大量にあるので汚すぎるのは廃棄して、割りときれいなのを選んで段ボール箱に入れます。

それでも数十冊。

ついつい立ち読み。

懐かし~!

あの頃、夢中になって読んだな~。

僕に限らず、同世代のライダーは皆同じはず。

いい時代でした。

サービスでこの本も一緒に送ってあげよう。

バイク雑誌は宿に泊まった人用に使いたいみたいで、多分僕世代のライダーは懐かしがって喜ぶんじゃないかな。

 

お知らせです。

今月のフレスコ便りに書きましたが、宇野さんが15周年記念で臨時でお話会をやってくれることになりました。

今、詳しいことを詰めていますが、27日(土)の午後が有力です。

詳細が決まりましたら改めてお知らせします。

 

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語4

朝、6時起床。

ピーピー、チュンチュン、ホーホケキョ。

鳥の声が目覚まし時計。

山に響き心地よい。

「では行きます」

「機会があればまた来て下さい。正ちゃんによろしく」

「了解です。ありがとうございました」

 

昨年の展示会でお会いして、美味しい野菜を送ってくれる。

ベテランの桐島さん。

「おはようございます!」

「どうぞ」

「お世話になります」

ちょうど出荷作業の最中。

「新玉ねぎです」

「こぶ高菜」

「へー、初めて聞いた。美味しそうですね」

「こぶが特徴で。美味しいですよ」

「畑、近くなので案内します」

「よろしくお願いします」

「畑はこのあたり一箇所にまとめています。散らばっていると効率が悪いんで」

多品目を少しずつ入れ替えながら栽培するのが桐島さんのやり方。

「色んな方法があるけど、私にはこれがいいかな」

「そろそろ植え替えで、忙しくなります」

「これはにんにく」

「にんにく?」

「この辺は葉っぱを食べる習慣があるんです」

「これはこのまま放っておくとにんにくできるんですか?」

「もちろん。ただ品種は違って、これは葉を食べる品種です」

かじってみると、かなりにんにくの香り。

甘みも感じるし、これは美味しい。

「ここがマスタードです。菜の花、これは栽培は楽なんですよ。放っておけば育つ。ただ、それからが大変なんです。種を採って加工品にするまでが」

「あのマスタードは美味しいですね。でも本当に手間暇かかりそう」

「私が品種改良したんです。基本的に野菜の種は取りますので」

「自家採種ですか。なかなかできないですよね」

「今度、和辛子もやってみます」

「それは楽しみです」

「どうなんでしょうか。今後の有機農業は」

「この辺は有機やってる人が多くて、かなりの野菜が出来ています。もしかしたら需要より供給の方が多いかも知れません」

「それは素晴らしい。でも全国的にはどうなんでしょうか。なかなか広がらない印象はありますが」

「ここにきて国が力を入れ始めているので、少しずつは変わっていくんじゃないかな。新規で就農する人も増えるだろうし」

「でも辞めてしまう人も多いと聞きます」

「そうなんです。一つはお金。お金が尽きて辞めてしまう。そこは助成してやるべきだと思います。あとは技術。若い人は技術がない。だから私は若い人を育てたいと思っているんです。クワも使えないで農業している人もいるんです」

「そうなんですか。そう言えば、展示会の時に一緒にいた女性の方は?」

「あの娘はちょうど1週間前に独立したんです。少し離れたところで農家やってますよ。元々東京出身で。うちに2年いたかな。独立した時、クワをプレゼントしました」

「そうですか。よろしく言って下さい。いい野菜が出来たらうちでもやりますよ」

「それは助かります。若い人は売り先なんですよ。そこを見つけるまでが大変」

「うちも若い農家さんは応援したいと思っています」

「にんにく、持っていってください。飛行機ですよね。匂い出ないようにしっかり巻いておきます」

「ありがとうございます。楽しみ」

「私が農業を始めたのは30数年前ですが、桐島畑としてやり始めたのは2011年で。その時の看板です」

「ずいぶん長くされているんですね。大ベテランですね。そう言えばハマヤさんのところの農家さんも教えているみたいですね」

「たまに見に行ってますよ。あそこはこれから伸びるんじゃないかな」

「桐島さん、ありがとうございました。会えてよかったです」

「こちらこそ。今後ともよろしくお願いします」

昨年の展示会で出会った時に感じた通り、素晴らしい生産者さんだった。

いい意味で対照的。

貝原さんが期待の星なら、桐島さんはいぶし銀。

皆、輝くものを持っている。

改めて出会いに感謝。

 

目的だった3箇所の生産者さん訪問を無事終え、あとは自分の時間。

と言っても、昼過ぎには松山に戻らなくてはいけない。

予想通りだけど、結構キツキツのスケジュール。

国道を外れ、山道を行く。

見たかった沈下橋。

この辺では普通に見られる橋で、地元の人は日常的にに使っているそう。

でも、ちょっと怖い。

黄色いカブと清流四万十川。

黄色いカブと沈下橋。

最高!

四国としまなみ。

前半は天気が悪かったけど、すごく充実した3日間。

皆さんに会えて本当によかった。

カブで走れて本当に楽しかった。

仕事兼バイク旅、今の僕には一番かな。

また次の機会に…。

 

終わり

 

 

125ccのカブの感想。

町中はもちろん、郊外でも法定速度+αで走るには十分だった。

長い登り坂や山道ではやや苦しい場面もあったけど、ギアを落とせばそれなりにがんばってくれる。

ホンダが誇る名車カブ、納得。

あと、小さいってすごくいい。

ゆっくり走っているから見える景色もある。

小回りが効くし、すぐ止まれるし、普段重くて大きいバイクに乗ってるから余計に感じる。

今回の走行距離522km、ガソリン9L。

燃費、計算してびっくりの58km/L!

山道が多くて、結構エンジン回して走っていたのにこの燃費。

カブ、すげー!

 

今月はフレスコクイズ

毎年恒例になりましたフレスコクイズ。

応募者全員に素敵な商品プレゼント!

今年は15周年記念ということで、お買い物割引券も付けちゃいます!

高得点者の方には加藤さんのお米や竹塩石鹸等豪華な賞品。

そうでない方にも嬉しいプレゼント。

参加人数にもよりますが、チョコレートは全員にお渡しできるかも?

レジ前に置いてあるフレスコ便りの今月号に挟んであるフレスコクイズの用紙。

四択なのでどれかに丸をしてスタッフにお渡し下さい。

がんばる方はがんばって、そうじゃない方はテキトーに。

全然OKです。

締め切り5月1日(水)です。

ヒントの半分は過去のフレスコ便り。

店の入口にバックナンバー置いてあるのでご自由にどうぞお持ち下さい。

残りの半分の店内から。

宝探しゲームのつもりで楽しんで頂けたらと思っています。

今月は、芋モンブランも予約受付しています。

「また食べたい!」との多くの声があり、再予約です。

皆様のご応募、ご予約、お待ちしております。

 

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語3

今日は300キロ走らなくてはいけない予定。

朝6時起床。

出発前にお寺に寄ってみたけど、本堂はまだ閉まっていて、門まで。

島のお寺。

雰囲気はすごくいいけど、今日も雨。

国産レモン発祥の地の碑。

遠くに橋。

せっかくだからと展望台へ。

瀬戸内の島々。

晴れていたら絶景だろうなあ。

今治から愛媛に戻り高知へ向かう。

相変わらず雨。

冷え切った体。

寒い…。

愛媛だけど讃岐うどんの店があったので思わず入店。

コシのある麺、だしの効いた澄んだスープ、美味い。

無料でトッピングするわかめとネギも美味しい。

うどんは中盛りにしてかなりのボリュームだし、天ぷら付けても600円くらいだったから安い。

それに温かくて、今はそれが何より体に嬉しい。

中国山地を超え、高知県に入ると一気に天気回復。

「青空だよ~」

川沿いを走り南下。

やっと気分も乗ってくる。

が、今度はすごい強風。

軽量なバイクが風に煽られかなり気を使う。

そして…。

太平洋~!

来たぜよ、桂浜!

会いたかったぜよ!坂本龍馬!

龍馬像はかなり高くて、右は期間限定で像の真横で見られる簡易的な建物。

必要か?これ。

上るの有料だし。

ちょっと邪魔。

ちなみに、ここ桂浜に来たのは2回目で、最初は19歳の時。

あれから…。

うーん…、月日が流れるのは早い。

 

さて、鰹のわら焼きでお世話になっているハマヤさん。

桂浜のすぐ近くにある会社。

「ようこそ」

「いらっしゃいませ」

出迎えてくれたのは伊与木さんと弘瀬さん。

明るいお二人。

雑談を交え商談。

一応お仕事なんで。

「写真撮ってもいいですか?仕事してる証拠を」

「どうぞ、どうぞ」

今後の商品開発等で色々お話ができ、一定の成果。

ハマヤさんでは農産物にも力を入れていて、四万十を中心にした有機野菜の農家さんを集め業務拡大を図っているところ。

昨年の展示会で頂いたお野菜の感想や希望などもお伝え。

僕らからするとまだの部分もあるけど、今後に期待したいところ。

 

そして、今回の目的の一つ、鰹のわら焼きを見ること。

「どうぞこちらです」

職人さんが切った鰹を乗せる。

わらに火を付ける。

一気に燃え上がる炎に鰹を焚べて燻す。

3面あってその都度その作業を繰り返す。

その後、水で余計な煤を洗い落とし、水分を取り除いたあと冷凍。

こうしてあの美味しい鰹のわら焼きができるのだが、わらにもこだわりあり。

「四国産?」

「いえ、四万十産です」

「こだわってますね」

「わらは米農家さんに無理にお願いして分けてもらっています。年間のわら代もバカにならないです。同業者では中国産を使っているところもあるけど、わらによって風味も違ってくるんです。それに龍馬タタキですから」

「なるほど」

そうそう、わら焼きの作業は朝から午前にほぼ終わってしまうそうで、この日は僕のために特別に残ってくれたとか。

ありがとうございました。

本当に貴重なものを見せていただき、貴重な話もできて、本当に良かった。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

「そういえば、次は桐島さんのところですか?」

「そうです。今日四万十の方に移動して明日。桐島さん、ご存知ですか?」

「うちの農家さんの指導をお願いしているのが桐島さんです」

「え~!つながってるんですね。びっくり」

「本当にいい人で、それが顔にも出てますよね」

「そう思います」

桐島さんに会うのが楽しみ。

 

四万十へ向けて出発。

途中、ハマヤさんが運営するスーパーで買い出し。

四万十川沿いを走る。

今日の宿、ライダーズイン。

バイク乗りのための宿。

簡易的な室内だが、一部屋ずつ入口にバイクが止められる。

ここも若い頃一度泊まったことがある。

ちなみに、桐島さん宅まで数分の場所。

今日の宿泊者は僕一人。

ということで、宿のオーナーさんと2人で飲むことになった。

実はハマヤさんから「夜食べて下さい」とお土産にもらってきた鰹のタタキと猪のタタキ龍馬ジビエ。

「頂いてきたので一緒に食べましょう」

「いいですね。いっぱいやりますか」

オーナーさんが切ってくれました。

一番美味しい鰹のたたきは塩わさびが最高。

結構豪快に切ってくれた猪のわら焼き。

オーナーさん提供のお野菜各種。

「全部この辺の農家が無農薬で栽培したものです」

「おっ、こだわりあるんですね」

「この辺は有機農家が多いし、知り合いも多いんですよ」

「この近くにお住まいで?近くの桐島さんってご存知です?」

「そこの農家さんの?ああ、正ちゃんでしょ。友だちですよ」

「そうなんですか!明日会うんですよ」

オーナーさん、有機農業や無添加食品にも詳しくて、当然話が盛り上がる。

「農産物について、こう思うんですよ」

「ですね。業界の将来を考えると僕の考えは」

「なるほど。確かにそれはある」

「まあ、この仕事も理解してもらうのが大変ですよ」

今日のお酒、僕が買ってきた土佐の地酒。

オーナーさん提供の栗の焼酎。

「栗の焼酎とは珍しいですね。初めてです」

「焼酎はこれに決めています。美味しいんですよ。まあ、ロックでどうぞ」

栗の味がするわけじゃないけど、香りもよくてなかなかの美酒。

美味しい。

「やけに豪華な食事になっちゃいましたね」

「どれも美味しいですよ」

飲みながら話したことを記憶している限りで並べると、宿の運営、旅人との出会い、鮎釣りの極意、サクラマスの生態、等々。

(それぞれ面白い話なので書きたいけど長くなるので割愛)

人と話していて楽しいのはイーブン、つまり5対5で話せる場合。

一方的に話す人がいるけど、それは聞いているだけで疲れる。

今日は楽しかったな。

色々聞けて、色々話せて。

電電公社で督促係をやっていたというオーナーさん。

「自分は退職組だけど、こうしてお客さんと話すのが楽しいんですよ。全国から色んな人が来て話してくれる。宿やってると遠くに行けないけど、こうして話して、色々行った気持ちにもなれるし」

「いいですね」

最後は「えっ、独身なの?なんで?」

「なんでって、まあ、よく聞かれるけど、なんというか…、タイミングとかですかね」

「一度は結婚した方がいいですよ。絶対に」

「まあ、そうですねえ。なかなかね」

「誰かいないの?バツイチでもいいじゃないですか。自分もバツイチなんで」

「そういう問題でもない気が…」

なんて話をしていると「あれ、もう11時だ。どうします?」

「えっ!もうこんな時間!寝ましょう。明日早いんで」

「そうですか。明日見送りしますんで」

最後に記念写真ね。

楽しい時間をありがとうございました。

 

そう言えば、朝から300キロ走って、ちょっと疲れたかな。

でも楽しい一日。

明日、早くも最終日。

 

続く

黄色いカブで行く四国+しまなみ物語2

「こんにちは!」

「はじめまして」

今回会う最初の生産者さんは広島高根島で柑橘を栽培する貝原さん。

昨年からのお付き合いだが、信頼の置ける生産者と見込んで、一度会ってみたかった。

「汚い軽トラですみません。島をご案内します」

「汚い軽トラは慣れてるから。よろしく」

橋を渡り隣の生口島から高根島へ。

「僕が生まれた時にはもうこの橋はできていました」

時期的に木になっている柑橘の収穫はほぼ終わり、島中に点在する畑を見せてもらうことに。

広さにして東京ドームの半分の畑に1500本位の木々があるそう。

「従業員は?」

「僕一人です」

「一人!?それって大変でしょ!」

「大変ですね。あとは奥さんが販売の方を手伝ってくれます。もう奥さん無しではダメです。別れられないですよ」

「最初は、いいものを作れば売れると思っていたけど、全然。泣く泣く廃棄したり」

「結局売り先なんだよね。特に若い農家さんは」

「農協とかにみかん卸しても、1箱150円とかなんです。それじゃ農家もやる気が起きないですよ。だから本当に美味しいものを作って自分で売っていきたいです」

「土作りは?」

「特にやっていません。ここは元の土がいいんです。島でも農薬や除草剤を使っている農家さんもいて、そういうみかんは味が薄いですよね。土もダメにするし。それが海に注がれて汚してしまうんです」

小さい島だけど、場所によって水はけや日当たりや気温が異なり、それに合わせてみかんやレモンなど適地を考え、木を植えているそう。

「ヤギ飼ってるんだ」

「あっ、近づかない方がいいですよ。そいつ凶暴なんで」

元々は馬が好きで、畜産の学校に進んだとか。

その後、ワーキングホリデーでオーストラリアに2年間農業の仕事、帰国後造船の仕事を2年、その後に自分で農業を始めたそう。

この島の産業は農業、観光、造船だとか。

「その先が呉です」

呉と言えば戦艦大和を作った場所。

「なんでこの辺は造船が盛んなの?」

「海が静かで波がないからだと思います」

「なるほどね~」

「ところで、ヤギ飼ってるけど、好きな馬は飼わないの?」

「島に獣医がいないんです。ヤギは勝手に育つけど、馬は診てもらわないとダメなんです」

「そうなんだ」

「あそこの土が出ているところ、全部猪が掘り返した場所です。もう猪の被害がひどくて」

「そんなにいるの?」

「最初は山の上だけだったのに、下の方に降りてきて、柑橘を食べてしまって」

「無農薬の美味しい作物だけ食べるってパターンでしょ」

「そうなんです」

「どこの農家さんも一緒だね」

「穀物を食べている猪より、柑橘を食べている猪の方が臭みがなくて美味しんですよ。僕も畑で罠を仕掛けて獲った猪をさばいて食べるんですけど、めちゃくちゃ美味いですよ」

「そんなに美味いんだ」

「特に背中のたてがみのあたりが美味しくて、奥さんも大好きです。誕生日には猪が食べたいとか言うし」

「ほう。それは食べてみたいなあ。今度穫れたら送ってよ」

「大丈夫なんですかね、許可とか。猪をさばく許可は持ってますが」

「その辺はよく分からないけど。俺たちが食べるんだからいいんじゃない?」

「ここの畑は僕が一番好きなところで。晴れてると海がきれいですよ。虹色になったり」

「晴れてる日に来たかったね」

「奥さんにプロポーズしたのもここです」

「そうかあ。それじゃあ記念の場所で記念写真撮ろうか」

「はい」

「来て良かった。今後ともよろしく」

「こちらこそよろしくお願いします」

「そうそう、ジュースもめちゃくちゃ美味しかったよ。好評だったけど無くなるの早かったね」

「来年は量を増やします」

「来年はうちでフレスコオリジナルラベル作ろうかな」

「いいですね」

「また楽しみにしているよ」

「これ、お土産にどうぞ」

「嬉しい♪ありがとう」

貝原さん、今年で6年目でまだ若いけど考え方もしっかりしていて、将来有望な農家さん。

会いに来て良かった。

町に戻ってうろうろしていると、柑橘があちこちで売られている。

自動販売機でも売られている。

さすが柑橘の島だ。

 

夜は一人で飲みに行く。

貝原さんも誘ったけど「今日は島の消防団の集まりがあって」

「それは残念」

「そんな集まりばっかりですよ。島だから仕方ないけど、大変な役回りばかり任されて。農家が暇って間違った感覚があるみたいで」

「どこもそうみたいだね」

結局、お好み焼き屋へ。

広島風を食べてみたかったのもあるけど、やっている店がここしかない。

居酒屋兼酒屋で、お酒はお店で販売しているそのままの値段。

安くていい。

魚の天ぷらって書いてあったから頼んだら、かなりイメージと違った。

素揚げ?

美味しかったけど。

家族経営のようで、お母さんと息子さん、お父さんはお皿の片付け。

息子さんはがんばっていたけど、極度の口下手って感じ。

それでも最近多いという外国人のお客さんにも、がんばって接客していた。

圧巻だったのはお母さんの接客。

常連の方らしい服とお化粧かなり派手な74歳女性「この店、私の故郷みたいよ!ね~、そう思うでしょ!」ビールの大瓶2本と焼酎飲んで酔っ払ったおばさまを丁重に見送り。

サイクリストっぽい高齢者の集団「さっき電話しただろ。席は?」「こっちは豚天でそっちは海鮮だって。全部で8人。なんで10枚なんだよ」と注文もよく分からない人たちにも落ち着いて笑顔で的確に処理。

外国人にも一言二言の英語で上手に対応。

忙しい中での電話対応もスムーズ。

時折僕にも話しかけてくれたり。

なんか高級料亭の気が利くベテランの女将さんみたい。

(行ったことないから分からないけど)

表情だけの笑顔ではなく心からの笑顔を感じたし、誰もが心地よく食べて飲める。

ちなみに息子さんは5人組の外国人相手に「あ~、ノーミート。え~と、オクトパス!」とがんばっていた。

そんな様子を見ながら飲んで、ちょっと楽しかった。

思わず帰りに「お母さん、接客素晴らしいですね」と声をかける。

「まあ、そんな風に褒めてもらって」

「僕も接客やってるんで見習いたいです」

「もう70過ぎているんですよ。今日は騒がしくてごめんなさいね」

「いや、すごく楽しかったですよ」

「気を付けて帰ってくださいね」

「ごちそうさまです」

宿に戻って地元産のレモンチューハイ。

思えば、朝は5時起きで、成田まで行って、飛行機に乗って、雨の中バイクで走って、かなり忙しいスケジュールだった。

一気に眠気。

22時就寝。

 

続く