南会津の山奥、戸赤という集落の小さな小屋でおじさんは木で器を作っていました。
おじさんというのはスタッフ絹子のおじさんで、紹介され初めてお会いしたのは10年以上前です。
おじさんもおばさんもいつも良くしてくれて、会津にツーリングに行くときは立ち寄っていました。
おじさんが作る器を店で販売させてもらったこともありました。
お昼に1本のビールを美味しそうに飲むおじさん。
料理がとても上手なおばさん。
行く度に「ここは山桜がきれいだから、一度見に来なさい」と言われていました。
「はい!来ます!」
と言いつつも、時期がGW頃かその少し前で、休みとか天気とかで、なかなかタイミングが合わず、ずっと行けずじまい。
そして、おじさんが亡くなられたのは2年前。
おじさんとの約束、山桜が見たい。
まだ少し早いかなあと思いつつ、天気が良かったのでバイクで出かけてきました。
町の周辺は、桜が満開。
ちょうど天気が良くて、バイクでも気持ちよく走れました。
会津の春って感じ。
すごく気持ちがいい。
でも、戸赤に向かう山道はまだ残雪が残り、気温も下がってきました。
道端には残雪。
これじゃ山桜は無理かな…。
山里を縫って走る田舎道。
のんびり、ゆっくりが心地いい。
おじさんの話だと、この辺りでも山桜が見えるはずだったけど、やはり早かったみたい。
歩いていた地元のおじさんに「桜はまだですかね」と聞くと「んだな。今週末くらいだろ」と。
何度も通ったおじさんの作業小屋。
今はひっそり。
黄色い水仙だけが彩っていました。
せっかく来たのでお墓参り。
おじさんは小椋さんと言いまして、この地域には多い名前だそうです。
初めてお墓参りにここに来た時、この墓地の全てのお名前が小椋さんで焦りました。
探してもどれがおじさんのお墓か分からずに、近所のおばちゃんに教えてもらいました。
道端にふきのとう発見。
でもちょっと開き過ぎかな?
田舎の人からすると、ふきのとうってほぼ雑草なんですよね。
僕らからすると宝の山なんですけど。
小ぶりなふきのとうを見つけたので、いくつかもらっていきましょう。
夜のキャンプで使おうかな。
「おじさん、また来ますね」とバイクを走らせると…。
山の上の方で、ほんの少しだけど山桜が咲いていました。
僅かだけど、ちょっと嬉しい♪
いつか、山いっぱいに咲く山桜を見に来たいです。