斉藤さんの初枝豆

斉藤さんの畑。

いつものように、まず茄子とピーマンの収穫から。

ピーマンの畑、

奥の南瓜がぐんぐん伸びてきて覆われてしまっています。

もはや僕にはどうすることもできません。

葉っぱをどけると、南瓜がいくつか大きくなっています。

「斉藤さん。南瓜できてますけど」

「大きさじゃないんだ。ちゃんと熟れてから」

「なるほど。そうなんですね」

赤じそはまだまだたくさんあります。

「赤じそ、売れてるか?」

「いや、そんなには…」

「じゃあ、抜くか」

「えっ?」

「売れないものを残しておいても無駄だろ。抜いて、他の新しいものを植えるのが農家なんだぞ」

「とりあえずがんばって売ります」

今日の収穫、茄子、ピーマン、モロヘイヤ、きゅうり、赤じそ、そして…。

「枝豆、そろそろいいだろう。見てこいよ」

「はい。切ってくればいいですか?」

「抜けばいいだろ」

いい感じ、かも。

2カゴ分抜いてきました。

さて、これから、どうするんだろう。

実は斉藤さんの枝豆、初めてなんです。

「さあ、どうするかな…」

「…」

「本当はさやを一つずつ切ってやるといいんだけどな」

(時間、かかりそうだなあ)

「とりあえず、このまま持って帰ります。店に戻ってうまく加工します」

「そうか」

それにしても暑くて、汗びっしょり。

作業後、顔洗うとすごく気持ちいいです。

店に戻り加工。

さあ、どうするか。

こういうパターンって初めてなんです。

出勤のうっちーとも相談。

「全部、バラすか?」

「やってみますか」

「これ、すごく面倒なんですけど…」

「時間もかかるなあ」

「根っこと葉っぱだけ落として袋入れてみるか」

「これも面倒ですけど、まだマシですかね」

とりあえず、この形で落ち着きました。

で、肝心の味はどうなんだろう。

茹でてみました。

あっ、美味しい。

何て言うか、今どきの品種みたいにすごく甘くはないけど、程よく甘みがあるし、ちゃんと旨味もある。

昔ながらのって言うか、品種は分からないけど、斉藤さんが作った枝豆だなあって味わいです。

是非お試しを。