急いで指宿に移動しよう。
橋本さんさんのところでちょっと長居しすぎてしまった。
間に合うか?

でも、まずはお昼食べよう。
町外れの小さなラーメン屋。
店に入ろうとすると、常連らしきおばちゃんが「どこから来なすった?」
「埼玉です」
「これで走ってきたのかい!」
「いやいや、これはレンタルしまして」
「桜島はもう行ったのかい?」
「いえ、明日行こうかな」
「石ころばっかりだよ」
「そうなんですか…」
この常連のおばちゃん、店に入っても水を出してくれたり、いい人でした。

鹿児島ラーメン。
豚骨と醤油のブレンドスープ、にんにくが結構効いてる。
しかも、使っている材料は全て地元のものと書いてある。
冷えた体も温まる一杯。

作っているのは、おばちゃん、いや、おばあちゃんに近いかな。
「ごちそうさまです。美味しかったです。お店、もう長くされているんですか?」
「100年になるかね」
「えっ…100年、ですか…」
「親の代も入れてね」
「ですよね~。やけに長いな~と思って」
それにしても長い気もするけど…。
帰り際、常連のおばちゃんがラーメン食べながら「あんた、気を付けて行きなさいよ」
「ありがとうございます!お母さんもお元気で」
触れ合い、旅、いいですね。

途中、映画007のロケ地だった石碑。
ボンド役はショーン・コネリー。
調べたら僕が生まれる前の映画のようで、日本が舞台でボンドガールも日本人。

僕は往年のショーン・コネリーしか知らないけど「インディージョーンズ最後の聖戦」はハリソン・フォードとの豪華な共演で良かったし、「ザ・ロック」は大好きで8回位は観てるかな。
ちなみに「ローマの休日」も大好きで、10回以上は観てます。
007、機会があれば観てみたい。
さて出発するか。
すると、ピロピロと携帯。(スマホじゃないです)
「今日行きます!よろしくお願いします!」と橋本さんからメール。
なかなかフットワーク軽い、いいね。
でも、今日の今日で、しかも遠いのに、嬉しいですね。

枕崎の直売所。
他もあちこちの直売所とかゆっくり見て回りたいけど、時間がない。

とりあえずお土産買うか。
「これ、私たちが全部手作りしてるんですよ」
「そうですか」
「全部無添加だし、にんにくも丁寧に手で剥いたり」
「そうなんですね。じゃあ、買っていきます」
あまり深く考えずにチョイス。

ついでにさつま揚げ。
こちらでは、つけ揚げと言うらしい。

人気のベーシックとタコ入りを選びました。
ちょっと甘めだけど美味しかったです♪

広大なお茶畑の間に、大根を干している櫓(やぐら)が。
これがいくつもありました。
すごい規模、こうやって大根干してるんですね。
初めて見た光景、ちょっと感激。

やっと開聞岳が見えてきました。
別名、薩摩富士。
美しいシルエット。
今日一日、曇っていたのが残念。

「星野さん、お疲れ様です」と出迎えてくれたのは、指宿で魚の灰干しを作っているイブスキー浜上さん。
浜上水産の社長です。
「浜上さん、久しぶり。いやいや、結構時間かかっちゃったなあ」
「遅いから大丈夫かなって心配していたんですよ」
「ここすごいね。開聞岳のすぐ麓じゃん」
「ですよ~。目の前です。せっかく来てくれたので、中も見ていって下さい」
「うん、そのために来たんだから」

「これが灰干しです」
「おお!これが例の」

「そうです。一番上が桜島の灰です」
「灰も桜島まで取りに行ってるんだっけ?」
「行きますよ。灰で水分を抜くことで、時間をかけてじっくり干すんです」
「そこが普通の干物と違うところだね」

「その下がお魚。これは鰹の腹身です」
「あれ?鰹の腹身って前やってたよね」
「また再開できるようになって。前より状態がいいと思います」
「それは楽しみ」

「そして一番下がまた灰です。かなり湿っているのが分かると思います」
「こうやって作られているんだね」

「これがパックしたものです。この状態で出そうと思っています。フレスコさんにも今度サンプル送りますね」
「いや~、嬉しい」
「それじゃあ星野さん。後ほど。宿に迎えに行きますね。そこからお店に行きましょう」
「了解。指宿までどれくらい?20分あれば行きますよ。温泉でも入ってゆっくりしていてください」

日が暮れる前に宿に着きたいかな。
夕暮れの開聞岳を横目に急ぎます。

宿の近くの共同浴場を予定していたんだけど、なんと定休日。
で、宿のお風呂に入ったけど、源泉かけ流しの温泉でした。
今日も体が冷え切ってしまって、お湯が熱いのか、熱く感じるのか分からずに「熱っ!これ入れないだろ」と言いながらがんばって入っていたら、説明書きに「源泉は高温なので、水で温度を調整して入って下さい」と書いてありました。
お湯の温度調整したら、いいお湯~。
極楽です♪
体が温まったら、さて、飲みに行きますか。
続く