スーパーカブで行く北海道1(本間さん訪問編)

数年前から行けるかなあ…と考えていた北海道ツーリング。

今年の四国ツーリングで、格安飛行機+レンタルバイクは使えると感じ、今回もそのパターンを選択。

なんとか4日間の休みが調整できて、その中で楽しめればいいかなと。

格安の飛行機で新千歳空港へ。

空港近くのレンタルバイク屋にキャンプ道具を送らせてもらい、準備万端。

借りるのはホンダスーパーカブ110cc。

本当は四国で使ったハンターカブ125ccがよかったけど、これしか残っていませんでした。

中型以上の排気量は値段が倍になってしまうので、今回はこれで行きましょう。

初日、農家の本間さんを訪れるために積丹半島へ。

途中、北海道らしく牛さんにも遭遇。

快晴ではないけど、羊蹄山に続くじゃが芋畑。

いい景色があるとすぐに止まれるのが小排気量のいいところ。

でも、しばらく走って感じたのは、このバイク遅い…。

もちろんカブに過度なスピードは求めていないけど、上が伸びない。

登り坂ではどんどんスピードが落ちるし、アクセル全開でも車にはガンガン抜かれる。

割りとストレスなく走れた前回の125ccと今回の110ccの差は思ったより大きい。

スーパーカブ、やはりビジネス用の町乗りに適したバイクみたい。

朝、飛行機の時間が早かったので4時半起き。

ほとんど食べていなかったので空腹。

北海道で最初に食べたのは味噌ラーメン。

昔ながらの味噌ラーメンって感じで美味しかったです。

積丹半島。

海がきれい。

本間さん宅着。

出迎えてくれたのは元気いっぱい2人のお子さん。

「おじさんと一緒に写真撮ろうか」

8歳と6歳だったっけ。

大自然の中で伸び伸び育った子どもたち。

「遠くからありがとうございます。すいません、子供たちうるさくて」

「いやいや、元気が一番だよ」

「畑、行きましょうか」

「よろしく」

「車、汚くてすみません」

「いや、全然きれいな方だよ」

「実は掃除したんです」

「そんな、しなくたっていいのに」

「いえ、お客さん乗せるのに」

「どう?今年のミニトマトの出来は」

「出来自体はいいと思います。ただ、一週間くらい遅れてるかな。ずっと天気が悪くて」

「そうなんだ」

出荷はお盆前後くらいを予定しています。

今年も最高に美味しいミニトマト、期待大!です。

「土質は?水はけ良さそうな感じするけど」

「そう見えて、実は粘土質なんです。雨が降ると結構固くなって大変なんです」

「畑はみんな電気柵で囲っています。とにかく獣の被害が半端なくて」

「どんなのがいるの?」

「まず鹿。これは電気柵も超えます。あとはアライグマはひどいですよ。雑食なんでなんでも食べます。それと5年くらい前かな。とうもろこしもやっていたんだけど、熊にほとんどやられて」

「やっぱりいるんだ。熊」

「一度畑で遭遇したこともあって。その年に5頭駆除してもらって、あれからは近所では出ていないけど、怖いですよ熊は」

「だよなあ」

「とにかく獣対策が大変で」

「どこの農家さんも悩んでいるみたいだよ」

「ここは南瓜の畑です」

「かなり広いね。土作りは?」

「基本的には米ぬかと菜種粕です。何がいいのか模索しています」

専門的なことも色々聞いたけど、一番印象に残っているのは「今年で7年目なんですが、毎年1年生の気持ちでやっています」

その気持ち、すごく大切だと思います。

「ここ草だらけですが、その下に牛屋さんに分けてもらった牛糞があります。何年も寝かせて発酵させて混ぜてみたり。でも今年牛屋さんが辞めてしまって。大変なんでしょうね」

「僕の義理のお父さんが養鶏もやっていて」

「へー、ニワトリ飼ってるんだ。玉子?」

「はい、近所で販売しています」

「コココー!」

元気いっぱいのニワトリたち。

「もう一箇所、見せたい場所が」

「行ってみようか」

「義理のお父さんとお母さんが10年くらい前に立てた家です」

「すっごい素敵!」

「木も国産にこだわって作ったみたいです」

「いいね~。素晴らしい!」

ちょうど義理のお母さんとお会いできて「この景色に一目惚れしたんですよ」と話してくれました。

「素晴らしいですね」

本間さんは神奈川出身。

奥さんの地元がこちら積丹半島で、ここで農業を始めたそうです。

「無農薬で始めようと思ったきっかけは?」

「義理のお父さんとお母さんが無農薬で野菜を作っていたのもあります。俺自身は健康のためもあるかな。目標は好きなお酒を一生飲むこと。健康じゃないとお酒飲めないじゃないですか」

「確かに。いい考え方だね」

「今夜は一緒に飲みましょうか」

「そうだよ。そのために来たんだから」

「ですよね」

「ではまた後で。準備したら行きます」

続く